2020年の『Apple Watch Series 6』シリーズから導入されたApple Watch用の新バンド「ソロループ」シリーズ。現在は
- ソロループ
- ブレイデッドソロループ
の2種類が販売されていて、どちらも繋ぎ目のないバンドという特徴を持ちつつ、前者は液状シリコン、後者はシリコーン糸を織り込んだポリエステルヤーンと異なった仕様になっています。
そんなソロループシリーズですが、実際に購入するにあたってそれぞれのバンドの使用感やどちらのバンドが使いやすいか気になっている人もいるのではないでしょうか。
そこで、今回の記事では『ソロループ』『ブレイデッドソロループ』それぞれを購入して使っている僕が、価格やカラバリ・使用感の観点からおすすめできるバンドはどちらかをまとめていきます。
それぞれのバンドのレビューは以下のリンクからどうぞ。
結論: ブレイデッドソロループの方が良い
それぞれの項目について紹介する前に僕の結論をまとめてしまうと、特別な理由がない限りは10,780円(税込)の『ブレイデッドソロループ』のほうがおすすめできます。
カラーバリエーションや価格など『ソロループ』にもおすすめできるポイントは多くありますが、ソロループは使用から1ヶ月前後で表面のコーティングが剥がれて汚れが付着しやすくなってしまうことがあり、長期間使っていく上でかなりマイナス。
対して『ブレイデッドソロループ』は価格こそ高価ですが、シリコン糸を編み込んだポリエステルヤーンを使用しているため経年変化でコーティングが禿げることがない点が安心。長期間使うことを考えると、個人的にはブレイデッドソロループを購入した方が金額的にもお得だと思います。
結論を紹介したところで
- カラーバリエーション
- 装着感
- サイズ
- 価格
- 耐久性
という5つのポイントで両バンドを比較していきましょう。
カラーバリエーション
まず比較していくポイントはカラーバリエーション。Apple Watchは純正・非純正のバンドを自由に付け替えて自分だけの見た目を作ることができるので、カラーバリエーションの多さはそのまま「着せ替えの多さ」に直結します。
カラーバリエーションでバンドを選ぶのであれば、おすすめは『ソロループ』です。
『スポーツループ』『スポーツバンド』と並んでApple Watch用の主力バンドとして位置づけられているからか各シーズンごとに平均3〜4色の新色がラインナップされていて、2021年夏現在では全13色の展開。
オレンジなど鮮やかでエッジーな色からネイビーなどの淡い色、シンプルなブラック・ホワイトまで豊富に展開されているので、複数のカラーを購入して付け替え回したい人に最適なバンドになっているのが特徴です。
対して『ブレイデッドソロループ』は、発売以降追加されたのは「ピスタチオ」「エレクトリックオレンジ」の2色(2021年春)のみで、既存のラインナップを加えても全7色展開とソロループの約半分。
カラーリングも鮮やかというよりは淡い色・シンプルな色が多めになっているため、よく付け替えるというよりも1つのバンドを長く使いたい人におすすめできるバリエーションですね。
純粋なカラーリングの多さでは『ソロループ』に劣ってしまう『ブレイデッドソロループ』ですが、ブレイデッドソロループは「プライドエディション」などの限定バンドが発売されることが多いというのは注目すべきポイントでしょう。
装着感
長期間使っていく上で注目したい装着感についてですが、両バンドをそれぞれ数ヶ月使った限りでは違いは感じず、どちらのバンドも快適でした。
これまでのバンドと違いソロループシリーズはバンドがひと繋ぎになっていて留め具が存在しないため、着け心地はかなりスマート。手首の大きさに合わせて買うので装着には少し手間がかかりますが、装着した後の一体感は高くて不快感もありません。
パソコンで作業をしている時にパームレストに金具が当たって擦れてしまうこともないので、ノートパソコン作業が多い人は向いているバンドですね。
サイズ
留め具の存在しない『ソロループ』シリーズは、両者で微妙にサイズ感・装着感が異なる点に注意が必要です。基本的には「同じサイズ」となっていますが、人によっては両者で1サイズ違うものを購入した方が良い場合があります。
僕の場合、初めに購入した『ソロループ』ではサイズ4を購入したのですが、後日購入した『ブレイデッドソロループ』では同じサイズ4でも微妙に緩さを感じるなど装着感が合わなかったため急遽キャンセルし、当初予定していなかったサイズ3に変更したというエピソードがあります。
Appleストアのソロループ販売ページには上の写真のように印刷して使える測定ツールが用意されているため、ソロループを検討している場合はあらかじめ最適なサイズを測定しておくのがおすすめです。
またAppleストア(実店舗)では各サイズの試着もできるため、最適なサイズが複数ある・どちらかのサイズにすべきか迷っているという人は一度実店舗に足を運ぶのも手でしょう。
価格
気になる人が多いであろう価格ですが、こちらはソロループのほうが5,280円とブレイデッドソロループに比べると半額近く安価です。
ソロループは『スポーツバンド』『スポーツループ』と同様にApple純正バンドの中で最安値となっている一方、ブレイデッドソロループは10,000円超えと、Apple Watch用バンドとしては強気な価格設定となっています。
一般の人にはあまり縁のないHermèsバンドを除くと全バンドの中で3番目に高価なので、値段を見ると尻込みしてしまう人もいるかもしれません。
種類 | 価格 |
ソロループ | 5,280円(税込) |
ブレイデッドソロループ | 10,780円(税込) |
もちろんブレイデッドソロループの方が耐久性に優れていたり、シリコンを編み込んだ糸を使って編み込んだバンドになっているなど全体を見たときの満足度は高いものになっていますが、あくまで価格のみを比較するのであれば『ソロループ』の方が安価でおすすめです。
耐久性
ほぼ一日中肌に触れる部分という点においてはバンド自体の耐久性も重要視したいところですが、ここは圧倒的に『ブレイデッドソロループ』の方が優秀です。というよりも『ソロループ』の耐久性に問題があるというべきかもしれません。
具体的にどこに問題があるかというと、使い始めて1ヶ月弱でバンド表面に施されているコーティングが1ヶ月で剥がれはじめてしまいます。
バンドとしての基本的なスペックは『スポーツバンド』と同様のはずですが、スポーツバンドは半年ほどガッツリ使ってやっとコーティングが剥がれてくるような感じだったので、比較するとかなり耐久性に劣るな…と衝撃を受けました。
コーティングが剥がれてくると、脱着時にどうしても避けられない肌との摩擦によりコーティングが剥がれている部分が白くなってしまうのも大きな問題です。入浴後の綺麗な状態でも装着するだけでバンドが汚れてしまうので、個人的には「使いたい」とは思えない状態になってしまいます。
もちろん、コーティングが剥がれていると脱着時の汚れだけでなく普通の汚れも付着しやすくなってしまうため、使えば使うほど残念な見た目になってしまうという…。
反面、シリコン糸を編み込んだポリエステルヤーンを使用している『ブレイデッドソロループ』はソロループのように全面にシリコンを使用しているわけではないので、経年変化でコーティングが剥がれてしまう心配はありません。
逆に主な素材にポリエステルヤーンを使っているため、ソロループでは出来ない(少なくとも非推奨)洗濯機を使っての汚れ落としが可能。金属パーツが備わっているため洗濯ネットに入れることは必須ですが、水洗いでは落ちきらない汚れが落とせるのは『ブレイデッドソロループ』ならではのメリットといえます。
ただし編み込みで作られているバンドなので、経年による糸のほつれには注意する必要があります。上の写真は使い始めて1ヶ月ほど経った状態の『ブレイデッドソロループ』ですが、中央付近に糸のほつれが起きています。
特になにかに引っ掛けてしまった記憶もない内側(肌に触れている側)にあるほつれなので、こうした多少のほつれは経年劣化で起こりうるものかもしれません。僕の場合は内側に発生していましたが外側に露出する形で発生する可能性もあるため、人によっては慎重に使うことが求められそう。
コーティング剥がれと糸のほつれのどちらを取るかは悩ましい部分ですが、前者は使い始めて早い段階で起きてしまう症状なので、個人的には糸のほつれ程度で済むブレイデッドソロループがおすすめできますね。
ちなみに『ブレイデッドソロループ』はAmazonで2,000円台の「それっぽい」バンドも販売されています。ブログでレビューしていますが、装着感もあまり変わらないので安価に抑えたい人はそちらも手かも。
まとめ
こんな感じで、今回はAppleから発売されているApple Watch用純正バンド『ソロループ』『ブレイデッドソロループ』の特徴を比較してみました。
初めの方に紹介した通り、個人的におすすめできるのは圧倒的に『ブレイデッドソロループ』。値段こそソロループの倍してしまいますが、編み込みのバンドはコーティングが剥がれることもなく装着感も快適。長い間使うことを考えると劣化の遅いブレイデッドソロループを買った方が満足度は高いです。
『ソロループ』と『ブレイデッドソロループ』のどちらを購入するか迷っている人はぜひ参考にしてみてください。