FUJIFILMのX-E4からRICOHのGR IIIx HDFに乗り換えて、およそ半年経ちました。
詳細なレビューはのちにしっかり書きますが、このサイズ感とそれに起因する取り回しやすさはかなり満足していて、すっかりサブカメラとしての枠を確立しています。下手したらα7R Vよりも使ってるかもしれない。
半年ほど使い込んでようやく自分なりの使い方が確立されてきた感じがあるので、今回は僕がGR IIIシリーズのカスタム設定に登録している「イメージコントロール」をまとめて紹介します。
目次
GR IIIシリーズのイメージコントロールとカスタム設定について
僕がカスタマイズして使っているイメージコントロールについて紹介する前に、簡単にGR IIIシリーズの「イメージコントロール」についても確認しておきましょう。
イメージコントロールものすごく簡単にいうとフィルターみたいなもので、写真を一味違ったものに仕上げられます。アップデートを経て、全部で12のイメージコントロールがプリセットとして用意されています。
- スタンダード
- ビビッド
- ネガフィルム調
- ポジフィルム調
- モノトーン
- ソフトモノトーン
- ハードモノトーン
- ハイコントラスト白黒
- ブリーチバイパス
- レトロ
- HDR調
- クロスプロセス
このプリセットをもとに彩度やコントラストを調整することで、自分好みのイメージコントロールを作れるというわけ。
さらにGR IIIシリーズでは、このカスタマイズしたイメージコントロールを含めた各種設定を「カスタム設定」として保存することが可能。ユーザーで6つのカスタム設定が作れて、そのうちお気に入り3つを本体右肩のコントロールダイヤルに登録できます。
コントロールダイヤルに登録した設定はカメラのモード切り替えをするみたいに簡単に呼び出せるので、基本的にはダイヤルに登録できる上限の3つを目安にカスタム設定を作り込んでいくのが良さそう。
そんなわけで、ここからは実際に僕が登録しているカスタム設定(イメージコントロール)を3つ紹介していきます。
それぞれパラメーターと簡単な作例も掲載しているので、設定の参考にしてみてください。
メインのイメージコントロール: クラシックネガ風プリセット
1つ目のダイヤルに登録しているのは、FUJIFILMのフィルムシミュレーションの1つ「クラシックネガ」をGR IIIシリーズで再現したカスタムイメージコントロール。
GR IIIx HDF購入にあわせてFUJIFILMのX-E4を手放したので、移行先でも同じような雰囲気の写真が撮りたくて設定してみました。
ちなみに設定自体は僕が見つけたわけではなく、こちらのYouTube動画で紹介されていた設定をインポートしたもの。かなり雰囲気も近い印象がありますし、GR IIIxに搭載されているレンズとも相性がいいな~と感じています。
僕が最もよく使うカスタムで、GR IIIx HDFで写真を撮るときのベースになっています。
カスタムイメージコントロール設定
- エフェクト: ネガフィルム調
- 彩度: +2
- 色相: 0
- キー: 0
- コントラスト: +3
- コントラスト(明/暗): ・ハイライト-4、シャドウ-1
- シャープネス: +1
- シェディング: 0
- 明瞭度: +2
- ダイナミックレンジ補正(明/暗): オート、中
- 周辺光量補正: オン
- 高感度ノイズリダクション: 長秒、高感度ともにオン
- ホワイトバランス: マルチパターンオート(G:0 A:6)
- ISO: 上限6400のオート、低速限界1/25s
パラメーター設定はこんな感じ。メインのエフェクトには「ネガフィルム調」を設定して、全体的なコントラストを上げつつ色味を少しアンバー寄りに振っています。
このイメージコントロールはGR IIIx HDFの特徴でもあるHDFフィルターと相性がかなり良く、その点でも気に入って使ってるという感じです。
作例
全体的にこってりとした色味に仕上がりつつ、緑色と赤色の発色が個人的にお気に入りなプリセットです。
サブのイメージコントロールその1: Vibrant Nostalgia
カスタム設定に登録しているイメージコントロール2つ目は「Vibrant Nostalgia」というコントロール。GRシリーズのカスタムコントロールを公開している『RITCHIE’S RICOH RECIPES』で配布されているレシピを流用しています。
「アメリカン・ニューカラー」と呼ばれる、1970年に流行した全体的に明るめで彩度の高い発色をモチーフにしたイメージコントロールで、特に晴天時に使うと映える写りになります。
カスタムイメージコントロール
- エフェクト: ポジフィルム調
- 彩度: +3
- 色相: -3
- キー: +3
- コントラスト: -2
- コントラスト(明/暗): ハイライト-4、シャドウ+4
- シャープネス: -1
- シェディング: 0
- 明瞭度: -1
- ダイナミックレンジ補正(明/暗): オン、弱
- 周辺光量補正: オン
- 高感度ノイズリダクション: 長秒、高感度ともにオート
- ホワイトバランス: 6900K(G:6 B:6)
- ISO: 上限6400のオート、低速限界1/25s
パラメーター設定はこんな感じ。
シャドウ部分を持ち上げることで「ポジフィルム調」のトーンをさらに明るめに寄せつつ、特徴的な色味にするために彩度とホワイトバランスも調整しています。青と黄色が強く出るようなプリセットという感じですね。
作例
サブのイメージコントロールその2: Posi Emulsion
3つ目のカスタム設定は「Posi Emulsion」。
こちらもRITCHIE’S RICOH RECIPESで公開されているもので、クラシックネガ調・Vibrant Nostalgiaと比べて派手すぎない発色のイメージコントロールです。
先の2つと比べると使用頻度は多くないですが、落ち着いた色合いの写真を撮りたいときにかなり便利に使えています。
カスタムイメージコントロール
- エフェクト: ポジフィルム調
- 彩度: +2
- 色相: -3
- キー: +3
- コントラスト: -1
- コントラスト(明/暗): ・ハイライト-4、シャドウ+4
- シャープネス: -1
- シェディング: 0
- 明瞭度: +2
- ダイナミックレンジ補正(明/暗): オン、弱
- 周辺光量補正: オン
- 高感度ノイズリダクション: 長秒、高感度ともにオート
- ホワイトバランス: オートWB(G:1 A:9)
- ISO: 上限6400のオート、低速限界1/25s
パラメーター設定はこんな感じ。ポジフィルム調をベースにシャドウを持ち上げるところまでは「Vibrant Nostalgia」と変わりませんが、色味部分で結構違います。
作例
最後に
こんな感じで、今回はGR IIIx HDFで使っているカスタム設定(イメージコントロール)についてまとめてみました。
特徴的な色味が出せるというところが魅力でFUJIFILMを使い続けていましたが、これだけカスタマイズ製が高いとなるとGR IIIx HDFでサブカメラ枠は十分でしょう。なんだかんだこのサイズ感と画質を両立できるのは唯一無二ですしね。
インターネット上では今回紹介したほかにも多くのイメージコントロールレシピが公開されているので、もう少し色々なものを試しつつ気に入ったものを見つけたいものです。