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八丁(XikeStor)のスイッチングハブを使って家庭内ネットワーク(宅内LAN)を2.5GbE化してみた

一般的に、多くの人のインターネット環境は最大1Gbpsで、家庭内のネットワーク環境もそのまま最大1GbEという人が多いと思います。

僕自身もひとり暮らしを始めてから同じような環境で家庭内ネットワークを構築していましたが、ここ1年ほどで家庭内ネットワークを介した機器間のやり取りをすることが多くなったため、1GbE環境からのアップグレードを考えるようになりました。

最近増えている10GbE対応デバイスの恩恵を受けるために10GbEへのアップグレードも迷うところですが、揃える周辺機器を考えると一気に整備するのはちょっと難しい……。

そういうわけで、将来的な家庭内10GbE化にも対応できるように、XikeStorの10GbE対応スイッチングハブを活用して2.5GbEへのアップグレードを行ってみました。

これまでの家庭内ネットワーク環境

まずは簡単に、これまでの家庭内ネットワーク(宅内LAN)環境を図式化してみました。

ONUへ入ってきた光回線は、まずLANケーブルを介してルーターのYAMAHA『RTX1210』に入ります。ルーターをすべてのLANケーブルの胴元としているわけです。

で、RTX1210からは

  • 無線アクセスポイント用の『WXR-5700AX7S』
  • メインPC
  • ゲーミングPC
  • 各種IoTデバイスのハブ
  • NAS

といった有線LAN接続が必要な機器へつながっています。

この環境でも問題はないのですが、RTX1210を胴元に据えている以上、将来的に10GbE対応機器を導入したとしても最高速度は1GbEのまま。

インターネットへのアクセスを10Gbpsにする必要性はまだ少ないですが、家庭内だけでも将来的な10GbE接続に対応できるように、10GbE接続にも対応している2.5GbEスイッチングハブという条件でアイテムを探してみました。

導入したもの

そうして今回僕が購入したのはXikeStorというメーカーから発売されているスイッチングハブ。製品に印字されているロゴが漢字で「八丁」と書かれているように見えることから、同社の製品は八丁ハブと呼ばれることが多いんだとか。

たしかに「八丁」と書いてあるようにしか見えない……

この製品の特徴は2.5GbEに対応したLANポート(RJ45)4つに加え、10GbEに対応したSFP+ポートを2つ搭載していること。これによって2デバイス間を最大10GbEの環境で接続できるようになるので、将来的な家庭内ネットワークのさらなるアップグレードにも流用できるだろうという見込みです。

2.5GbE対応LANポート×4、10GbE対応SFP+ポート×2という構成

定価は8,000~10,000円ほどですが、Amazonではほとんどの期間2,500円程度割引されるクーポンが配布されているので、実売は5,000円くらい。

スイッチングハブを10GbE(2.5GbE)対応させたところでLANケーブルが非対応だと意味がないので、これを機にメインPCのLANケーブルもアップグレードしました。

実際にスイッチングハブを設置してみるとこんな感じで、おおよそ一般的な人のネットワーク周りではなくなってしまいました。

2.5GbE対応にアップグレードした家庭内ネットワーク

そして八丁のスイッチングハブを使用してアップグレードした、現在の家庭内ネットワーク環境がこちら。

基本的には従来までの環境と大きくは変わりませんが、2.5GbE対応のスイッチングハブをRTX1210の下に置き、メインPCとNASのLANケーブルはRTX1210ではなくスイッチングハブへ接続するようにしました。

これによって

  • メインPCとNASの間は2.5GbE接続に対応
  • メインPCとNASはこれまで通りRTX1210経由でインターネットに繋がる(最大1GbE)
  • 将来的なメインPCとNAS間の10GbE接続にも対応

と、お手頃な予算で堅実なアップグレードができた感じです。

速度を計測してみた

ネットワーク環境をアップグレードしたところで、実際にメインPCとNASとの間の転送速度はどれだけ変わったのか、CrystalDiskMarkを使って計測してみました。

計測に使用したNASはUGREENから今後発売予定の『NASync DXP4800 Plus』で、計測時のスペックはこんな感じになっています。

  • ストレージ: 8TB HDD×4、512GB 読み込み専用キャッシュ用SSD×1
  • RAID: RAID10
  • メモリ: 8GB
  • ネットワーク: 10GbE LANポートを使用

左側が1GbEネットワーク環境下、右側が今回アップグレードした2.5GbEネットワーク環境下での測定結果。2.5GbE環境下での最大転送速度が約312MBなので上限値にはちょっと届いていませんが、読み書きともにしっかり速度が向上していることが分かります。

2.5GbEへのアップグレードでメディア管理が超快適になった

約6,000円ほどの投資で家庭内ネットワークを2.5GbEにアップグレードしましたが、その費用対効果は思った以上に高かったです。

僕の環境では、NAS上に過去数年分のRAWデータを置いていて、Lightroomでの現像時はNASを参照して作業しています。1GbE環境だった際は通信速度の上限に当たってしまいレスポンスの悪さを感じる場面が多かったのですが、2.5GbE環境になったことでそれが激減。現像作業がかなり快適になりました。

もちろんRAWだけでなく、容量の大きなデータファイルを取り扱う際のレスポンスも上がったので、「あまり使わないけど大切」くらいのファイルであれば気軽にNASに移動できるように。NASであればRAID 10でバックアップも組めているので、PCに直接保存しておくよりも(多少は)安心です。

何度か書いているとおり、将来的に10GbEへのアップグレードも可能な構成になっているので、機会を見て宅内10GbEの世界へ足を踏み入れてみようと思います。

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