
フィリピン・マニラを経由し、合計約20時間をかけて、サウジアラビアの首都Riyadh(リヤド)へ降り立ちました。
年齢のわりに国際線に乗る機会が多かったとはいえ、行き先はもっぱら北米か近隣アジア。中東のイスラム諸国に訪れる機会が20代のうちにあるとは思わなかったので、寝ておくべきだった10時間半のフライトも興奮であまり寝られずに過ごしてしまいました。
そうはいっても、リヤド着の翌日からはSUPER FANとしてEsports World Cup 2025(EWC)の現地観戦が始まります。
この記事では、リヤドに到着してからのちょっとした写真や小話、EWC会場内でのアレコレについて綴ります。
※この旅は、ZETA DIVISONおよびEWC Foundationの協力により、航空券、宿泊費、ビザ取得費などを負担いただいています。
暑い、でも(人によっては)快適

入国ビザのチェックを含めた少し長い入国審査を経て、リヤドの地を踏んだのは夕方の18時ごろ。
日本の夏では30度くらいまで落ち着いている時間帯ですが、リヤドのこの時間はなんと気温40度。10時間半乗った飛行機とは20度以上の差があって、機内用に着ていたパーカー類を慌ててバックパックに放りながら、EWC Foundationが用意してくれたバスに乗り込みます。
今回訪れた首都のRiyadh(リヤド)は、サウジアラビアの比較的中心に位置する都市で、古くは古代より存在していたと言われています。現在は経済の中心地として大きく発展していて、2030年には万博の開催も予定されているイケイケドンドンな都市というわけです。
気候区分上は砂漠気候に属していて、年降水量はわずか約135mm。訪れた8月の平均気温は36.5度で、僕の平熱とほとんど変わらない暑さに驚きます。
ただし湿度が極端に低く(約10%くらい)、日本の高温多湿な気候に比べるとかなり過ごしやすい。汗をまったくかかないので快適な反面、熱中症のリスクはとっても高そうです。

リヤドは砂漠地帯の合間を縫って作られた都市のようなイメージで、市内を巡る主要な交通手段はもっぱら車。道路が碁盤の目のように整備されているので各所を巡りやすい反面、ラッシュ時にはとんでもない渋滞が発生します。
この日も、通常30分ほどで移動できるはずだった距離を1時間近くかけて移動することになり、飛行機の10時間半とあわせてごっそり体力が持っていかれた記憶。

僕と同様に選ばれたSUPER FAN同士の顔合わせとディナー会を終えて、軽食や簡単なアメニティ類を求めて買い物へ。
気候が影響してか、リヤド市街地は日没後が経済活動の本番な様子。22時を過ぎても結構なお店が空いてるし、カフェやシーシャバーなど日本で言う居酒屋的なお店は24時間営業なことも多く、夜中でもかなり賑やか。
もちろんネオンライトもビカビカで、まだリヤドに着いて数時間なのにすでに異国の雰囲気を感じてテンションが高まります。
ただ、時差や気温差からさすがに身体が限界を迎えたようで、ホテルに戻ったらそのまま倒れるように寝落ち。結局24時間以上横になることがなかったので、久々のベッドに至極感謝。
東京ドーム19個分のEWC会場へ潜入

SUPER FANとしての試合観戦は2日目から始まります。リヤドに到着したときと同様に、EWC Foundationが用意してくれたバスに乗ってEWCの会場へ向かいます。
ちなみに出発前には、ZETA DIVISONから2025年シーズンのユニフォームをプレゼントしてもらいました。定価10,000円超えかつ売り切れてたアイテムだからとっても嬉しい。


バスに揺られることだいたい30分くらいで、EWCが行われている会場の「ブールバードシティ」に到着。
ブルーバードシティは、毎年10月から3月ごろまで開催される祭典「リヤド・シーズン」のために作られた都市で、総面積は90万平方メートル(東京ドームおよそ19個分)ととんでもない大きさを誇ります。
今回は競技が行われるアリーナをメインに巡りましたが、ブルーバードシティ内にはほかにも劇場やゲームセンター、ゴーカート場などがあってまさに「街」。
※ちなみにリヤド・シーズンは、ブルーバードシティだけでなく隣接する「ブルーバード・ワールド」なども会場で、総面積は720万平方キロメートル(東京ドーム154個分)らしい。規模感がおかしいよ。
EWCはこの「リヤド・シーズン」を避けるように7月~8月にかけて行われていて、ブールバードシティ内のいくつかのアリーナで複数の競技が同時並行で進む感じ。
僕が訪問した「Week 7」では、
- ストリートファイター6
- カウンターストライク2
- クロスファイア
の3タイトルが行われていて、今回はそのうち『ストリートファイター6』をメインに観戦する感じでした。
SUPER FANは、おそらく「自分が応援しているチームの選手が出場するゲームタイトルの試合が行われる週」に招待される仕組みになっていて、Week 7には日本チーム「REJECT」のファンなども来ていました。
両チームのファンとも日本からはるばる応援しに来ているわけで、往復の飛行機もだいたい同じ。応援するチームは違っても、帰国する頃にはすっかりみんな仲良しというわけです。

会場内アリーナの一角にはパートナーチーム用のブースも用意されていて、Week 7にあわせてZETA DIVISIONが出展していました。ブースの規模もそれなりに大きく、パートナーチームという存在の大きさを感じます。

はじめのほうにも触れたように、サウジアラビアは気候の影響で日没後から経済活動が本格化します。EWCもおおむねその慣習にならっていて、スケジュールはこんな感じでした。
- 15:00ごろ: 会場オープン
- 17:00ごろ: 競技開始
- 24:00ごろ: 競技終了
- 25:00ごろ: 会場クローズの雰囲気(現地の人はだいたい残っている)
夜に寄ったスケジュールなので、食事はどうやって…?と思うかもしれませんが、会場自体が1つの都市になっているので、めちゃくちゃでかいフードコートや単独の飲食店、コンビニなども完備されています。

ドミノ・ピザやサブウェイなど欧米料理のお店も多く、イスラム圏の料理があまり得意でない人でも全然美味しいご飯が食べられるな~という感じ。

競技アリーナから離れれば、ブルーバードシティに通年出店しているようなお店(飲食店・雑貨店)も覗けて、会場内でも異国情緒を感じられる一時も。久々の海外だったので試合観戦と同じくらい楽しい時間でした。
初の「スト6」観戦で大盛り上がり

会場内を散策して異国情緒を感じるのもよいですが、あくまでサウジ滞在のメインは「ストリートファイター6」部門の競技に参加するZETA DIVISION所属選手の応援です。
正直に言ってeスポーツは『VALORANT』以外はからっきしで、いわゆる格ゲーは「ウメハラさんがすごい」くらいの認識だったんですが…びっくりするくらい面白かった。
チーム戦と違って1vs1だからこその空気感というか、相手と戦いながらも自分とも戦わないといけない独特の緊張感というか。
応援するこちら側は当然盛り上がっている一方で、画面越しに相対している選手2人からは武士の一騎打ちのようなものを感じました。


計3日間の応援で、2日目の後半には声が枯れてしまうほど大興奮。カメラで写真も撮りつつ応援しつつと行ったり来たりで大変でしたが、久々に有料タイトルを買ってしまうくらいには面白いタイトルでした。
惜しむらくは、規約の都合で試合中にカメラで撮影した写真が全然オープンにできないところ…。ただ試合自体は映像で残ってるので、熱気を浴びたい人は公式の日本語実況がおすすめです。
3日間の観戦を終えてサウジ観光へ

こんな感じで、テキストベースで伝えるにはあまりにも格ゲーボキャブラリーの少なさが露呈してしまう3日間の「ストリートファイター6」観戦が終了。
応援していたZETA DIVISONのメンバーは、ガイル使いのひぐち選手がベスト16まで進んだものの惜しくも敗退してしまいました。感覚が麻痺しそうになるけど、そもそもEWCの舞台まで上がってきている時点で異次元にすごいからリスペクトしかない。
観戦ツアーを終えて残すは、帰国日を入れて2日間の自由時間。幸いにも帰国便は夕方なのでそれなりに時間があります。

この2日間の自由時間は、とある絶景スポットを巡るために使うことになるのですが、それはまた別のお話。
