GDPRによって13歳未満で作ったアカウントが不当に凍結されている事態が生じてからもうすぐ1ヶ月。いまだにTwitterからの具体的な対応策が発表されないまま、現在も不当なアカウント凍結被害に合う人が増え続けています。
僕も今回の騒動に巻き込まれた一人で、約1ヶ月に渡りアカウントが凍結されてしまい、転生アカウントを使いながらも旧アカウントの復旧を何度も試みてきました。
その結果、先月6月30日に無事アカウントの凍結は解除され、凍結される5月以前の状態に戻ることができました。
というわけで今回は、年齢制限を理由に凍結されてしまったTwitterアカウントの凍結を解除する方法についての知見を共有したいと思います。
【2018/08/21 追記】この記事で紹介している「やったこと」は、Twitter社の仕様変更によって利用できなくなる可能性があります。
目次
要約: どうして凍結解除されたのか
今回アカウントの凍結が解除された最大の要因は「アカウントを親が所有していることにした」こと。
最初は自分のパスポートをフォームから送信していたのですが、一向に受理されないこと、Twitter社自体が荒れてる(もはや技術的問題なのか何なのか立場が不明)こともあり、親権者の身分証明書を取得して(もちろん同意の上で)フォームから送りました。どこかの記事で出てた話で、親が管理している→
— 白髭 直樹 (shirahige) (@_naonosuke) 2018年6月25日
この方法を教えてくれた白髭くんもツイートで書いていますが、自分の身分証明書を送っても対応が進まないことと、自分の身分証明書を送っても解除されない人がいる現状を鑑みるに、アカウントロックを解除するには「アカウントを親が管理していることにしてしまう」ことが現段階では一番効果の高い策になるのではないかなと思います。
なにがあったのか
凍結・解除までの過程が知りたい人も多いと思うので、今回のアカウント凍結・解凍に関する一連の動きを表にまとめてみました。
日付 | 出来事 |
---|---|
5/26 | アカウントがロックされる |
5/29 | 自動返信が来ないのでTwitter日本オフィスに乗り込む |
5/30 | 「利用規約と矛盾してるぞ」と問い合わせるもスルーされる |
5/31 | 自分のマイナンバーカードを提出したら永久凍結される |
6/15 | 一連の騒動がGDPRが原因だと分かる |
6/19 | 凍結後の異議申し立てに対して定型文じゃないちゃんとした返信が来る |
6/26 | 新規イシューから父親の身分証を提出する |
6/30 | アカウントの凍結が解除される |
アカウント凍結→解除までおおよそ1ヶ月かかりました。長い戦いだった…。
どうアクションをとったのか
ここからは上記の表を元にしながら、それぞれの出来事でどんなアクションをとったかをまとめていきます。
5/26: アカウントがロックされる
全てのきっかけは「生年月日に正確な値が設定できる」ことでした。
この日の夜、今までTwitterでは設定できなかった1998年がグレーアウトしていない(=設定できる)ことに気が付いた僕は、そのまま1998年を設定したのでした。
まさかロックされるとも知らずに生年月日を保存したところ、いきなりタイムラインが消失し「ご利用のアカウントはロックされています」という表示に。この時の様子はブログにもまとめています。
「年齢要件を満たしていないため〜」と書かれていますが、僕は現在19歳。完全に手違いなので、すぐに「こちら」と書いてあるフォームから身分証明書としてマイナンバーカードを送りました。
自動返信が一向に来なくて「ん?」と思ったのはこの時です。
5/29: 自動返信が来ないのでTwitter日本オフィスに乗り込む
1通目の異議申し立てに対する自動返信が来なかったので、日を変えて同じ内容を申し立てたのですがこの日までに自動返信は無し。
さすがにこれはまずいのでは…と思って、京橋にあるTwitter日本オフィスに乗り込みました。今考えると相当ヤバい人だったと思う。
_tenbiは13歳未満利用についての明確なルールが存在しなかった8年前に父親を代理人として作成したアカウント、という複雑な事情を内包しているため、出来れば身分証のアップロードしか出来ないヘルプセンターではなく、きちんと詳細を説明した上で異議申し立てをしたかったのですが、出来ませんでした
— ガジェットTouch! (@gt_info) 2018年5月29日
結局、日本オフィスを経由した異議申し立てはできず、この時点でもらえた回答は「自動返信が来るまで問い合わせフォームから異議申し立てをしてください」というもの。
今でもこの回答はどうなんだろうと思いますが、「サポート機能はすでにサポートセンターに集約済み」という回答だったので大人しく撤退しました。
当時の記事はこちら。めちゃくちゃ怒ってる。
5/30 – 「利用規約と矛盾してるぞ」と問い合わせるもスルーされる
この日、利用規約に記載されている「改定は溯って適用されることはありません。」という文言を元に「利用規約で言ってることと、Twitterが今やってることは矛盾してるぞ!」と問い合わせました。
異議申し立てフォームから送信したわけではないので返信はすぐに来たのですが「その内容はアカウントロックに関連してるから、異議申し立てフォームから送ってね」という回答。
「異議申し立てフォームが機能してないからこっちから送ってるんだけどなあ…」という呆れに近い感情を持ちました。
5/31: 自分のマイナンバーカードを提出したら永久凍結される
規約との矛盾について指摘した翌日、ロックされた5/26に申し立てた内容に対する返信が送られてきました。
が、その内容は「政府発行の顔写真付き身分証明書を出してね、偽造したら永久凍結するよ」という内容。僕としては顔付き身分証明書としてマイナンバーカードを提出したつもりだったので、見落としてるのかな…と思い、同じ写真を再度提出しました。
その結果、永久凍結されました。なんと厳しい世界。
後から聞いたところによるとマイナンバーカードは「政府の指示のもと市区町村長が発行しているカード」らしく厳密には政府発行の身分証明書では無いそうで、これは盲点だったと感じてます。
ただTwitterからの例として示されている運転免許証も、厳密には政府発行ではなくて都道府県の公安委員会発表な気がしますがどうなんでしょう。
この時点でアカウントは永久凍結。ログインは出来るものの、ツイート・フォロー・設定の変更が一切出来ない半殺し状態になってしまったのでした。
そんなわけで、Twitterがないと人生の路頭に迷ってしまう僕はアカウントを作り直したのでした。
6/15: 一連の騒動がGDPRが原因だと分かる
アカウント凍結・再作成から約半月、「年齢制限による Twitterアカウントの凍結」はGDPRが原因であると知ったのはこの日。Twitterのサポートアカウントが一連の問題を謝罪した上で「翌週に対応策を公開します」とツイートしたんですね。
There have been questions and concerns about accounts being locked because of age restrictions. We wanted to let you know what happened here, and what we’re doing about it. 1/6
— Twitter Support (@TwitterSupport) 2018年6月12日
この辺りの情報はgoriさん( @planetofgori )の記事が参考になります。僕も情報提供&メッセージでやりとりをしました。
このニュースが出たことで僕の中での心持ちが「これは解除してくれないと理不尽だな…」から「これは近日中に解除されるな」というように変わったので、かなり精神状態も上向きになりましたね。
6/19: 凍結後の異議申し立てに対して定型文じゃないちゃんとした返信が来る
アカウント凍結の原因がGDPRだと分かってから数日後、Twitterからちょっと人間味のある返信が届きました。
メールはこんな感じ。この返信はアカウント凍結の後「いかにTwitterの対応がやばいか」を送ったメールに対して返ってきたもの。内容自体は相変わらず「政府発行の身分証出して」ってやつなんですが、なんとなく解除近いのでは?と感じていました。
とはいえ「ロックを解除しました」というメールが来たのに永久凍結を食らっている友人も周りにいるので、未成年のうちは難しいかな…とも思っていたわけです。
6/26: 新規イシューから父親の身分証を提出する
個人的に大きく流れが変わったのはこの日。僕のフォロワーで、僕と同じように年齢制限でアカウントが凍結されていた白髭くん( @_naonosuke )が、アカウントの凍結を解除されたんです。
ただいま、みんな。Twitter大好き!
(年齢を理由に凍結されておりました。大変ご心配をお掛け致しました。無事年齢確認が終わり、凍結解除されましたので、これからもこのアカウントを通して日々の記録と情報のシェアを行っていきます。引き続きよろしくお願い致します。) pic.twitter.com/3uy0vS2OB5— 白髭 直樹 (shirahige) (@_naonosuke) 2018年6月25日
約1ヶ月の間情報を追ってきて、今回の騒動が原因で凍結されてしまったアカウントが解凍されたのは彼が初めて。解凍された要因などを聞いてみたところ
- 自分の身分書を出しても埒が明かない
- Twitterの対応も遅い
- 親が管理していることにして、親の身分証を提出した
- すでに問い合わせを送っていると対応が遅いので、別のメールアドレスで問い合わせした
といった情報を教えてくれました。
年齢制限で凍結された場合に異議申し立てを行うフォームはこんな感じなんですが、フォームの作り的に「身分証に掲載されている人が本当にアカウントを管理しているか分からない」ようになっているので、アカウント内で本名を出していたとしても親の身分書が出せてしまうんですね。極端な話、全く関係ない他人の身分証を出しても向こうには分からない。
というわけで父親に免許証を借り、異議申し立てフォームからサクッと送信。ここまでくると前例もあるので「まあ解除されるだろう…」くらいの気持ちまで回復しています。
ちなみに回答待ちの間、Twitterからは「今対応してるから続報はもう少し待って」的なメールが来ました。遅い。
6/30: アカウントの凍結が解除される
凍結から1ヶ月、念願叶ってやっと凍結解除されたのが先週末。長かった…。
まとめと知見
こんな感じで、今回は「GDPR施行に伴うロック・凍結がかかったアカウントを解除させた流れ」を紹介しました。
今回の知見としては「Twitter社の対応は遅すぎる」というのと「親の身分証を出せば比較的早く解除される」の2点あたりが挙げられますね。アカウント所有者と本人を紐づける手段が存在しないことと自分の身分証を出しても凍結解除されないケースがある現状、もっとも凍結解除される可能性が高いのは
「親の身分証を使用し、親が所有していることにしてしまう」
というパターンでしょう。年齢制限でアカウントが凍結された人の役に立てばと思います。
それにしても、Twitterがほとんど使えない1ヶ月は本当に厳しかった。未成年のユーザーは生年月日は変えない・設定しない方がしばらく良さそうですね。
【2018/08/21 追記】この記事で紹介している「やったこと」は、Twitter社の仕様変更によって利用できなくなる可能性があります。
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