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作例付き『XF16-80mmF4 R OIS WR』レビュー。6段手ブレ補正が超魅力的なズームレンズ

2019年9月に発売されたFUJIFILMの標準ズームレンズ『XF16-80mmF4 R OIS WR』。発売直後は在庫が枯れてしまって入手が難しかったのですが、10月末に入手して以来すっかり愛用しています。

半年使ってきてかなり作例も溜まってきているので、今回の記事では『XF16-80mmF4 R OIS WR』を実際に長期間使ってみたレビューを紹介していきます。

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『XF16-80mmF4 R OIS WR』について

今回紹介する『XF16-80mmF4 R OIS WR』は、2019年9月に発売された焦点距離16-80mm(換算24-120mm相当)のXマウント用ズームレンズ。

いわゆる「小三元レンズ」に相当する、全焦点距離で開放F値が4で固定できるレンズなのですが、他メーカーの販売する小三元レンズの焦点距離がフルサイズ換算で24-105mmなのに対し、換算120mmまでと少し伸ばした距離まで使えるのが特徴です。

『XF16-80mmF4 R OIS WR』のスペック

レンズ構成12群16枚
絞り枚数9枚
開放絞りF4
最小絞りF22
手ブレ補正6段分
最短撮影距離0.35m
最大径×全長78.3mm x 88.9mm(ワイド端)
78.3mm x 131.5mm (テレ端)
フィルター径72mm
重量440g

焦点距離、F値ともに魅力的ではあるのですが、最も多くの人を惹きつけるのはやはり搭載されている6段分の手振れ補正でしょう。

6段分、というと結構分かりにくいのですが、簡単に言ってしまえば「広角端ならシャッタースピード1秒でもブレない」レベルの手振れ補正です。

16mm, F9, SS1.0, ISO640

上に掲載しているのは広角端16mmで夜の幹線道路を撮影した写真ですが、この写真は手持ちで撮影したもの。さすがにオリンパス機の6.5段手振れ補正には敵いませんが、ここまで強力な手振れ補正だと夕方〜早朝にかけての撮影もかなり快適に出来ました。

『X-T30』に装着してみた様子

以前の記事でも紹介しましたが、『XF16-80mmF4 R OIS WR』をX-T30に装着してみた様子がこんな感じ。X-T30は小型ボディなので少しレンズの方が大きくなってしまっていますが、X-T3や最近発表されたX-T4であればバランスも良さそう。ただしX-T30の場合でも、純正グリップ『MHG-XT10』を付けていればそこまで気になりませんでしたよ。

撮って出し作例

さて、ここからは実際に『XF16-80mmF4 R OIS WR』で撮影した作例を紹介していきます。まずはカメラ本体のフィルムシミュレーションのみを適用させた「撮って出し」から。

F4, 1/450s, ISO160, 16mm, XF16-80mmF4 R OIS WR

広角端16mmで撮った1枚。開放・広角端という端がどうしても滲んでしまったりしがちな構図ですが、このレンズは開放から端もくっきり写してくれます。カメラ側の設定で調整しているとはいえ、中央付近のビル窓に反射している景色も黒つぶれしていないのがすごい。

F4, 1/80s, ISO1250, 58.6mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F4, 1/240s, ISO5000, 80mm, XF16-80mmF4 R OIS WR

赤色を強めに出すようカメラ側で調整した上での撮影ですが、それでも色乗りは良好。思い出横丁の紅葉デコレーション(当時)がよく映えます。

F4, 1/120s, ISO2500, 80mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F4, 1/90s, ISO640, 63mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F7.1, 1/50s, ISO6400, 80mm, XF16-80mmF4 R OIS WR

グッと絞ってF7.1。設定のミスでISOがかなり高くなっていますが、それでも極端にノイズが目立つようなことはなく、Web上で見る限りは全く問題ありません。

F8, 1/120s, ISO320, 80mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F8, 1/120s, ISO320, 80mm, XF16-80mmF4 R OIS WR

紅葉一枚一枚のキレが強くて良い。

F4, 1/125s, ISO640, 80mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F4, 1/125s, ISO640, 80mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F5, 1/8s, ISO640, 80mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F5, 1/8s, ISO640, 80mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F4, 1/60s, ISO320, 70mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F4, 1/60s, ISO320, 70mm, XF16-80mmF4 R OIS WR

望遠端が80mm(フルサイズ換算120mm相当)あるので、遠くからでも被写体に寄った撮影が容易。F値が動かないので設定もほとんど調整せずに撮り続けられます。

F4, 1/140s, ISO320, 32.5mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F4, 1/140s, ISO320, 32.5mm, XF16-80mmF4 R OIS WR

ちょうどこの日は新型コロナウイルスの影響で観光客もまばらだったので、NDフィルターを使った長時間露光をするまでもなく日中でこんな写真が撮れました。

現像後の作例

続いて、フィルムシミュレーションを適用させて撮影したJPEGもしくはRAWを現像した写真の作例をどうぞ。

F4, 1/200s, ISO640, 65.2mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F4, 1/200s, ISO640, 65.2mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F7.1, 1/240s, ISO640, 60mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F7.1, 1/240s, ISO640, 60mm, XF16-80mmF4 R OIS WR

ブログ用に圧縮してしまっているので分かりにくいかもしれませんが、一枚一枚の葉がしっかり解像している上、色収差なども少ないように感じます。

F5.6, 1/125s, ISO640, 24.7mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F5.6, 1/125s, ISO640, 24.7mm, XF16-80mmF4 R OIS WR

少しシャドウを持ち上げていますがノイズが乗るようなこともなく許容範囲。

F8, 1/90s, ISO160, 16mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F8, 1/90s, ISO160, 16mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F4, 1/250s, ISO640, 80mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F4, 1/250s, ISO640, 80mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F4, 1/30s, ISO640, 80mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F4, 1/30s, ISO640, 80mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F4, 1/250s, ISO2500, 24.7mm, XF16-80mmF4 R OIS WR
F4, 1/250s, ISO2500, 24.7mm, XF16-80mmF4 R OIS WR

全体的に見ても描写はかなり良く、現像をメインで行う人はもちろん、JPEG撮って出しが好きな人でも気に入るレンズだなと感じました。

まとめ

こんな感じで、今回は数ヶ月にわたって使ってきたFUJIFILMの標準ズームレンズ『XF16-80mmF4 R OIS WR』のレビューをまとめました。

フルサイズ換算24-120mm相当と使いやすい焦点距離で開放F値は4通し、どの焦点距離で撮影しても鮮明な写真が撮れるので使い勝手は最高。
6段分の手振れ補正もシチュエーション問わず気軽に撮影できるようになる点では非常に心強く、レンズの数を極力少なくしたい旅行時に大活躍すること間違いありません。

需要もようやく落ち着いてきたのか在庫・価格ともに安定し始め、店舗によっては9万円台を割りそうな値段で入手できるところも増えてきました。FUJIFILMでズームレンズが欲しい!という人にはF2.8通しの『XF16-55mmF2.8 R LM WR』と並んでぜひ検討してほしいレンズです。

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今回紹介した『XF16-80mmF4 R OIS WR』と並んで、X-T30で使っているレンズ・アクセサリー類はこちらの記事でまとめています。

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