23歳、初めての一人暮らしを始めるまで・始めたあとの様子を定期的に紹介していく連載『理想のひとり暮らし』。先日投稿した『新連載「理想のひとり暮らし」はじめます。最高の自宅にするための過程を紹介』という記事では、連載開始までの橋渡しとして現在住んでいるお部屋の様子を断片的に紹介しました。
記事でも書いたとおり、初めてのひとり暮らしに選んだのは1LDKの物件。当然ですが、これまで住んできたどの部屋よりも(自分で使える部分の面積という意味で)大きく拡張性に優れていて、作り込みがいがある物件になっています。
『理想のひとり暮らし』 本連載の1回目として、今回は初めてのひとり暮らしをするお部屋をどのように作り込んでいったのか?をテーマに
- コンセプトの決め方と使ったサービス
- コンセプトに沿った配色パターンの決め方
- 実際に決めたそれぞれのお部屋のコンセプト
といった点について書いていきます。
『理想のひとり暮らし』 は毎週金曜日の22時に公開していく予定なので、お部屋作りの過程・買ったものなどが気になる人はぜひRSSや僕のTwitterなどで更新をチェックしていただけると嬉しいです。
目次
新築・1LDKをどんな風に「理想のお部屋」にしていくのか?
本格的に連載を始めるにあたって、まずは住み始めたお部屋に関しての情報をざっと紹介します。
- 東京都ではない郊外
- 新築・1LDK
- 洋室4.5畳、LDK11畳、ウォークインクローゼット1.5畳(ざっと)
- 窓は全て南向き
- 初期の内装は白フローリング・白壁
なんといっても目を引くのが新築・1LDKという部分でしょうか。
1LDKを選んだ理由については過去の記事でしっかり紹介していますが、恒常的なテレワークでワンルーム(1K)はメンタルに悪くなりそうだから寝る部屋と作業部屋を分けたかったというのが主なもの。住んでいる現在はしっかりとオン・オフが切り替えられているので、過去の自分グッジョブという感じ。
個人的に物件の詳細を見たときに気に入ったポイントが、最後にあげている「白フローリング・白壁」という点。最近は物件によって初めから特徴的な内装が施されていたりするのですが、間取りが良くても内装が好みでないというパターンがあるので、極力そういう物件は避けたかったんですよね…。
なるべく入居時の内装が殺風景(白一色!みたいな感じ)のほうが部屋の雰囲気を1から作りやすいし、何よりお部屋作りの甲斐がある!と思ってこの部屋にしたわけです。
部屋の特徴について触れたところで、いよいよ実際に「理想のお部屋」を作っていくためのコンセプト作りに入っていきます。
色々なものが所狭しと並んでいる多趣味・雑多な暮らしも良いと思いますが、個人的には初めてのひとり暮らしならしっかりとコンセプトを固めたい派。今回はせっかく2部屋あるので、最終的なトーンはある程度統一しつつも、それぞれの部屋で別のコンセプトを持たせることにしました。
Pinterestを使ってお部屋のコンセプトを固めていく
実際にそれぞれのお部屋のコンセプトを固めていくにあたって大活躍したサービスが『Pinterest』。インターネット上の画像を「ボード」と呼ばれるフォルダにピン(保存)して共有できるサービスで、今回のように「なにかのイメージを決めたい」「アイデアをまとめたい」という用途には最適です。
今回は上の写真のように「寝室」「リビング・ダイニング」という2つのボードを作成。Pinterest上に共有されている画像はもちろん、InstagramやYouTubeなど他SNSで公開されているメディアから気に入った部屋・理想に近い部屋をどんどんピンしていきました。
ある程度ピンの数が集まった段階でボードを俯瞰してみると、それぞれのお部屋でどんな雰囲気にしたいのか?が客観的に分かってくるようになります。
そんな感じでざっくりと浮かび上がってきたお部屋のコンセプトはこうでした。
リビング・ダイニング: ブラウン(木目)を基調とした暖かみのある空間
家で大きな割合を占めるリビング・ダイニングは、木目などブラウン・茶系統色を基調とした暖かみのある空間をコンセプトに設定しました。これはLDKの一角にメインデスクを設置しようと考えていたので、デスクの雰囲気に全体を合わせたような感じです。
もともと『4畳半に作るホームオフィス』という連載でもまとめていたように、僕自身そもそも木目・木を基調として電球色の明かりを多用した暖かみのある空間が好き。
コンセプト決めにはGoogleフォトなどに残っていた昔保存していた写真もたくさん見返したのですが、10年前iCloudに作成した「部屋画像」というフォルダにもそういう雰囲気の部屋の写真が多く、昔からこういう家が作りたかったんだろうな…と懐かしい気持ちになりました。
寝室: 白を基調としたミニマムな空間
一方、寝室は白基調のミニマムな空間をコンセプトに設定。リビングのコンセプトが「暖かみのある空間」なので、寝室は色味の少ない雰囲気にしても良さそうだろうと思ったのが主な理由です。
所有していた防湿庫が白色だったことや、この時点では計画ベースでしたが白いデスク・白いゲーミングパソコンを設置する予定があったなど、全体的に白いアイテムが多くなりそうだったことも、白ベースの部屋にしようと思ったポイント。
お部屋の情報で軽く触れたように南向きなので日差しも良く入るし、白を基調としても極端に殺風景にはならなさそうだなぁと感じてこのコンセプトで行くことに決めました。
- LDK: ブラウン(木目)を基調とした暖かみのある空間
- 寝室: 白を基調としたミニマムな空間
コンセプトにあった配色を考える
さてさて、コンセプトが固まったところで今度は「コンセプトに合致した配色」を考えていくことになります。デザインでもそうですが、いくら良いデザイン・コンセプトが出来上がったところで色の組み合わせがぐちゃぐちゃだと台無しになってしまいます。
とはいえ、ゼロからいきなり配色を考えるのは難しい!という人もいると思うので、今回僕が使った基本的な配色テクニックを紹介。ざっくり以下の割合に合わせて配色を考えるとバラつかずに済むはずです。
- ベースカラー: お部屋全体のトーンを決める色。70%くらい
- メインカラー: インテリアの中心になる色。25%くらい
- アクセントカラー: お部屋のアクセントになる色。5%くらい
各項目の割合はある程度自由に調節しても問題ないですが、最初はだいたいでも良いので上と同じような比率にすると良いと思います。サクッと各項目にも軽く触れましょう。
ベースカラー(70%): お部屋全体のトーンを決める
70%ほどを占めるベースカラーは、まさに「お部屋全体のベース」になる色。ベースカラーが明るければ部屋全体も明るい雰囲気になるし、反対に暗ければ締まった・あるいは少し重めの雰囲気に仕上がります。
床、壁、天井の内装がそのままベースカラーになるケースが多いので、人によっては現況の内装からガッツリ変える必要があるかもしれません。
メインカラー(25%): インテリアの中心になる色
家具全般やカーテン、ラグ、建具など、インテリアの中心になってくるのがメインカラー。質感や色味でお部屋の印象が大きく変わってくるので、単に「好きな色かどうか」だけでなく「ベースカラーと調和するか」もそこそこ重要です。
普段意識することはあまり多くないと思いますが、今住んでいるお部屋でも実は無意識のうちにメインカラーが決まっている場合もあるので、メインカラーが分からない!という人は部屋を見渡してみると良いかも。
アクセントカラー(5%): お部屋のアクセントになる色
最後のアクセントカラーは、その名の通りお部屋のアクセントとしてお部屋全体を引き締める色。デザインの現場ではベースカラーの反対色(赤なら緑)を選ぶことが多く、お部屋の配色でも反対色を選ぶとまとまり感が出やすいのが特徴です。
比率としては5%ということもあって、クッションや壁面装飾など小物類が中心になりそう。
実際に我が家で採用した配色パターン
各お部屋のコンセプトが固まったところで、上で紹介した配色パターンをざっくり参考にして決めた各部屋の配色パターンをまとめます。
リビング・ダイニング
- ベースカラー: 白 (40%くらい)
- メインカラー: ブラウン・薄茶(40%くらい)
- アクセントカラー: 黒(20%くらい)
リビングの配色パターンはざっとこんな感じになりました。
ベースカラーの白は壁や天井、床の初期内装から、メインカラーのブラウン・薄茶は今使っているデスクの天板や所有しているレザー製品の色味に合わせて選択しています。
アクセントカラーとなる黒の割合が高いですが、リビングに置いている家電が55インチ有機ELテレビ・43インチモニターなど、黒色(電源オフ時)率の高いものが多くなっていることが主な要因。
デスクやラックの脚も黒いのでセオリー的にはかなりアンバランスになってしまいましたが、色で冒険しすぎずモノクロ系統でまとめたので、全体的には散らかりすぎない配色になったかなと思います。
寝室
- ベースカラー: 白 (60%くらい)
- メインカラー: 青・紺(35%くらい)
- アクセントカラー: 薄茶(5%くらい)
対して、寝室の配色パターンはこんな感じに。
コンセプト説明でも触れたとおり、ベースカラーは設置予定の家具などからリビングと同じ白色に設定。その代わり、暖かみのあるリビングとは真逆のシャキっとした印象にするためにメインカラーは青・紺色にしてみました。
ただし、あまり青・紺を強調しすぎるとお家全体のトーンがまとまらなくなってしまうため、リビングのメインカラーだった薄茶・ブラウンをアクセントカラーに採用。布団カバーやチェアなどに使って統一感を残した感じです。
まとめと次回予告: 配色に合わせた家具家電を用意していく
こんな感じで、今回は『理想のひとり暮らし』連載の第1回として、新たに住み始めるお部屋のコンセプト作りと、そのコンセプトに合った配色パターンを検討する様子についてまとめてみました。
引っ越しはどうしても「引っ越しそれ自体にかかるタスク」が多すぎてお部屋作りまで手が回らなくなってしまいがちですが、僕のように「理想の暮らし」を実現するのであれば、コンセプトや配色の検討はぜひ時間をかけてやっておきたい部分。本当にこれをやるだけで入居後の「理想と現実のズレ」を少なくできるので…。
さて、コンセプトと配色が決まったところで、次回は実際にそれらに合う家具・家電・内装を見繕っていきますよ。
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