現在メインのカメラとしてソニーのフルサイズミラーレス『α7R III』を愛用しているのですが、実は昨年夏に同じソニーのコンパクトデジカメ『RX100M5』をサブカメラとして購入していました。
「そもそもカメラは2つも要らないだろ」「私がメインで使っているカメラをサブ扱いするな」とか色々と意見があるのは重々承知なのですが、一旦それは飲み込んでいただいて、今回の記事では
- このタイミングで『RX100M5』を購入した理由
- 撮って出しの作例
- 現像後の作例
などを紹介していきたいなと思います。
このタイミングで『RX100M5』を購入した理由
僕がこのタイミングで『RX100M5』を購入したのは、シンプルに「サブカメラが欲しかったから」です。
このブログを以前から読んでくださっている方はご存知かもしれませんが、僕はα7R IIIのほかにFUJIFILMの『X-T30』というカメラを2019年に購入し、一通りのレンズを集めてサブカメラとして愛用していました。
写り(というよりも色味)自体は非常に満足していたうえα7R IIIとの使い分けも出来ていたため非常に気に入っていたのですが、保証期間の1年が過ぎた途端に何の前触れもなくメイン基板が故障し、センサーが死んでしまうという事象が発生。
なんとか無償での基盤・センサー交換となったものの、落下や水濡れなどの事故がないカメラが1年でいきなり死んでしまうというのはα7R IIIを当時2年半使っていた僕からするとあまりに論外。
その後すぐにシステムを丸ごと売却。売却したお金はEマウント用の単焦点『Batis 135mm』へ使われました。
その後しばらくはカメラ1台の状態でやりくりしていたのですが、次第に「カメラを撮るカメラがないと不便」だということが発覚しました。
カメラのレンズレビューを書いていると「レンズをカメラに装着している写真」が必要で、いくら光学性能が向上したからといってもiPhoneでは限界があるし、やはりちゃんとしたカメラとは比べ物にならないんですよね…。
そんなことから1年ぶりにサブカメラの再購入を決定したのですが、今回サブカメラに求めたのは
- 色味がα7R IIIに近い(=ソニー)
- コンパクトで取り回しやすい
- 価格が抑えられる(=レンズ交換式カメラは極力避ける)
という3点。そこから選んだのが今回紹介する『RX100M5』というわけです。
実はスペックとコスパがすごく良いRX100M5
現在RX100シリーズは
- RX100M3
- RX100M5A(RX100M5)
- RX100M7
の3機種が並行で販売されていますが、購入したのはすでに販売終了している『RX100M5』。上の『M5A』のマイナーチェンジ前モデルですね。
僕がこの中でRX100M5を選んだのは、焦点距離・F値と価格のバランスがちょうど良かったから。
焦点距離 | F値 | |
RX100M3・RX100M5A | 24-70mm | F1.8-2.8 |
RX100M7 | 24-200mm | F2.8-4.5 |
上はRX100シリーズの焦点距離とF値をまとめたものなのですが、標準域と呼ばれる24-70mmでF値が明るい構成になってるのはRX100M3かRX100M5A、それとマイナーチェンジ前のRX100M5のみなんですよね。
もちろんRX100M7の24-200mmという便利な焦点距離は魅力的なのですが、小さい1型センサーで広角端がF2.8・望遠端がF4.5というのは心もとないし、夜間は手ブレかノイズのどちらかが酷くて使い物にならなさそう。そうなると、必然的に購入する候補はRX100M3・RX100M5・RX100M5Aのどれか。
販売額 | 買取額 | 差額 | |
RX100M3 | 51,800円 | 24,100円 | 27,700円 |
RX100M5 | 61,800円 | 39,000円 | 22,800円 |
RX100M5A | 70,800円 | 39,000円 | 31,800円 |
ここで決め手になってくるのが価格。上の表はとあるカメラ屋さんでの3モデルの販売額と買取額(記事執筆時)を比較したものなのですが、3機種のなかで一番差額が小さいのが『RX100M5』だったのです。
どうせそのうちRX100M5じゃやだ!ミラーレスが良い!って言って売り飛ばすんだろうしサブカメラとして用意するのであればコストパフォーマンスが良いほうがお得…!と思って、最終的にRX100M5を購入したわけ。
撮って出しの作例
さて、ここまでRX100M5を選んだ理由を紹介しましたが、実際の写りはどんなもんなんだろう?ということで、撮って出しと現像後それぞれの作例をいくつかまとめます。まずは撮って出しから。
メインのα7R IIIと同じメーカーなので、当たり前ですが同じような色の傾向。青は淡く写ります。
こういうカラフルな被写体を相手にすると、いわゆる「映え」とは少し違うような色の仕上がりになりますね。彩度はあるけど明るくない感じ…?
センサーは1型と小さいですがしっかりボケるし解像感も悪くないです。むしろ「コンデジでこんなに映るのか…」という感じ。
撮って出しでこれだけ映るなら、α7R IIIを持ち歩くのが面倒!というときでも十分代役になりそうです。
現像後の作例
さて、お次は現像後。RAWで撮影後、Lightroom Classic CCで現像しています。
しっかり照明を使えばα7R IIIほどでなくても物撮りできるんだよ~という例。ぱっと見コンデジで撮った写真には見えないと思います。
もともとの発色の傾向が似てるので、手持ちのα7R III用プリセットやプロファイルがほとんどそのまま使えるのはすごく嬉しいポイント。
「ほとんど」と言ったのは、個人的にはα7R IIIより少しだけ緑の色が強いかな…?と思ったから。ここらへんは写真によって多少の調整が必要そうです。
RAW撮影して現像したらここまでよく映るのは衝撃的でした。すごいコンデジだ…。
日没直後くらいなら現像パラメータを持ち上げても割と耐えうる画質(とノイズ)。これなら十分サブカメラとして愛用していけそうです。
まとめ: 買ってよかったRX100M5
こんな感じで、今回はα7R IIIのサブカメラとして『RX100M5』を選んだ理由と、半年ほど使ってみての作例をまとめてみました。
作例があまり用意出来ていなかったのですが、この画質・写りの良さを持つカメラを小さいカバンやポーチの中、あるいはジーンズのポケットに入れて持ち運べてしまうというのはかなり衝撃的。
先ほども書いたように、α7R IIIを持つのが苦なときでもサッと荷物に加えれば(ある程度は)代役として成立してしまう使い勝手の良さを考えると、個人的にはX-T30よりもサブカメラとしてフィットしているなと感じます。
もちろん元はハイエンドのコンデジですから、僕のように「なにかのサブ」として選ぶ人はそう多くはないかもしれませんが、本来の用途である「ハイエンドコンデジ」という目線から見ても、非常におすすめできる万能なカメラです。