M1チップモデルのMacBook Air・MacBook ProなどからThunderbolt 4端子を搭載したデバイスが普及してきましたが、往々にしてThunderbolt 4以外の端子が少なく拡張性に乏しいのが気になるところ。
そうしたデバイスに周辺機器を多く繋いでポテンシャルを引き出すには「ドック」「ドッキングステーション」といったハブ的デバイスが必須になってきます。
Thunderbolt 4という規格が普及しつつあることで各社から対応のドックが発売され始めましたが、今回はSPARKLEの『TDX-120GD』という製品をしばらくお借りできたのでご紹介。USB Type-Aポートが豊富で拡張性も高く、初めてのThunderbolt 4ドックに最適な一品です。
※この製品はレビュー用に株式会社アユートから貸与いただきました。
こちらが『TDX-120GD』のパッケージ。パッケージ背面には接続できるインターフェイス類が図解されていたり、スペックシートが記載されています。
付属品はこんな感じ。TDX-120GD本体のほかに
- Thunderbolt 4ケーブル(80cm)
- ACアダプタ
- 電源ケーブル
- マニュアル類
が付属しています。
TDX-120GD本体は金属製ボディでサラサラとした質感。ACアダプタがドック本体の8割くらいの大きさがあって迫力があります。
iPhone 13 miniと比べるとこんな感じでした。寸法は200×75.1×30mmなので、ACアダプタともどもサイズ感は大きめです。
ポートはこんな感じで前面・背面合わせると非常に豊富。これだけあればポート不足に悩まされることはないでしょうね。
搭載されているポートや製品の仕様はこんな感じです。
TDX-120GD
メーカー | SPARKLE |
型番 | TDX-120GD |
寸法 | 200×75.1×30mm |
入力ポート | Thunderbolt 4(80W PD対応) |
出力ポート(前面) |
Thunderbolt 4ポート USB-A 3.1 Gen2ポート×3 SDカードスロット(UHS-II対応) 3.5mmイヤホンジャック |
出力ポート(背面) |
ギガビット・イーサネット USB-A 3.1 Gen2ポート×2 DisplayPort 1.4 HDMI 2.0 電源ポート |
映像出力 | DisplayPort 1.4: 5K@60Hz HDMI 2.0: 4K@60Hz Thunderbolt 4: 8K@30Hz |
対応OS | Windows 10以降 macOS 11.0(Big Sur)以降 |
デバイスと接続するためのThunderbolt 4ポートは、本体側面の少し奥まったところにあります。奥まっているためケーブルが抜けにくく接続は安定しそうですが、個人的には背面にあるとケーブルの取り回しが簡単で整理もしやすいなと思いますね。
Thunderbolt 4ポートからデバイスへの電源供給は最大で80W。16インチのMacBook Proなどを接続する場合は少し心もとないかもしれませんが、それでも大半のデバイスへは十分な供給量だと思います。
ちなみにThunderbolt 4はThunderbolt 3との下位互換性が確保されているため、Thunderbolt 3までに対応しているデバイスを接続しても基本的には問題なく動作しました。
実際に接続してみる
早速TDX-120GDを使っていきます。今回はメインデスクに設置し、4K・43インチモニターにHDMIポートで接続してみます。
MacBook Air(M1モデル)からThunderbolt 4ケーブルを接続すると、TDX-120GDのThunderbolt 4ポート横のLEDが点灯し、モニターも自動で接続されました。
TDX-120GDとモニター間はHDMI 2.0で繋がっているので、4K 60Hzでの表示が可能です。
前面にはSDカードスロットがあるので撮影した写真やデータの転送も簡単に行えます。スロットはUHS-IIに対応しているため、理論上の転送速度は最大312MB/秒とかなり高速。
またTDX-120GDに搭載されている5つのUSBポートはすべてUSB 3.1 Gen2に対応しているため、最大10Gbpsの高速なデータ転送が行えます。
USB Type-Cが普及したとはいえパソコンの周辺機器はまだUSB Type-Aが主流なので、Type-Aポートが多く搭載されているのは嬉しいポイントですね。
USB 3.1 Gen2に対応した外付けSSD『Sandisk Extreme Portable』を接続したところ、大体350MB/s〜500MB/sほどの転送速度でした。
iPad Pro(M1モデル)も接続できる
ちなみにThunderbolt 4を搭載したデバイスであればTDX-120GDに対応しているため、M1チップを搭載した最新のiPad Proが接続できます。
こんな感じで、iPad Pro本体のThunderbolt 4ポートからTDX-120GDを介してディスプレイに接続できました。ドック側のポートもそのまま使えるのでiPad Proの拡張性が大きく向上します。
現在のiPadOSの仕様ではモニターへの映像出力はミラーリング扱い(iPadのディスプレイと同じ映像が映る)なので、接続することで使い勝手が大きく向上…!とまではいきませんが、2022年秋リリース予定の『iPadOS 16』では新機能・ステージマネージャーなどにより外部ディスプレイに完全対応予定。
iPadOS 16を搭載したiPad ProとTDX-120GDを接続すれば、さながらMacのような使い勝手が実現できるかもしれないですね。
まとめ
こんな感じで、今回はSPARKLEのThunderbolt 4対応ドック『TDX-120GD』を紹介しました。
パワフルなM1 Pro・M1 MaxのMacノートを持っていると「家ではディスプレイに繋いでデスクトップ風に」という使い方が多いと思いますが、この製品があることでThunderbolt 4ケーブルを繋ぐだけで周辺機器一式も同時に繋がるのはかなり便利。
Thunderbolt 4を搭載しているデバイスであればほぼ対応しているので、記事内で紹介したようにiPad Pro(M1)を接続してiPadメインの環境を構築してみるのも面白いかも。
価格は約33,000円とThunderbolt 4ドックの中では比較的安価な部類なので、ドックの導入を考えている人におすすめです。
※この製品はレビュー用に株式会社アユートから貸与いただきました。