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人生初の写真展「50展」をやりました。裏話・展示した写真・これからのこと

すこし前の話にはなるけれど、去る4月20日(土)と4月21日(日)の2日間、写真展『50展』を共催しました。

25年生きてきて、まさか自分が写真展をやるとは思いませんでした。その思いは終わって1週間経っても変わっていなくて、家に飾っている額を見て「やったんだな…」という感情が後からやってくる、そんな感じ。

本当は早めにこういうのは書くべきなんでしょうけど、だからといって書かずにいるのももったいないので、色々と振り返りをしたいなと思います。

参加してくれた人と場所

まずはじめに、写真展を共催したメンバーを紹介。2人とももう5年以上の付き合いで、ブログで、写真で、はたまた飲みの場での良い関係がゆるく続いています。

共催といっても僕から声をかけたわけではなくて、写真展をやろうと目論んでいた2人から声をかけていただいての参加でした。僕が初写真展で何も分からなかったので、文字通りおんぶに抱っこでした。

そして写真展を行った会場は、この界隈(どの界隈…?)ではお馴染みになっている、江戸川橋のHuBase。空間の大きさ的にもちょうど良くて、コーヒーを飲んでくつろぎながら2日間を送れました。

展示テーマと個人的裏テーマ

今回の写真展のテーマは「50mmで撮る、私の色」。

50mmレンズのみで撮影するという縛りを設けつつ、各々が自分らしい写真を展示することを主題としていました。

この「50mm」というのが個人的に大きなポイントで、常々ブログやTwitterで話しているとおり、僕はすべての焦点距離のなかで50mmが一番好きなんです。僕の中での「標準レンズ」は圧倒的に50mm

その50mmを主題に写真展をやるというのだから、これは参加しない手はないですよね。逆にこれが「35mm展」だったら、絶対参加してない。きっと巡りあわせだったんでしょう。


さて、そんな経緯で参加することになった写真展ですが、せっかくならばと個人的な裏テーマを用意して挑むことにしました。

それが「四季と撮影場所を極力バラバラにする」「四季にあった色の写真を選ぶ」の2つ。

ほかの2人が展示する写真は選定の段階でなんとなく把握していたのですが、2人の写真に共通していたのが「あまり色々な場所で撮っているわけではない」ことでした。

せっかく複数人で展示するのだから、極力2人と被らないような写真を…と考えた結果、まずは場所をバラけさせることに。加えて、2人があまり使っていない色を拾いつつ、撮影した季節も分散させられるといいなあと考えて、写真を選定しました。

結果的に、赤・青・緑の三原色とそれらを混ぜて表現できるオレンジ・ピンク・白・黒、そして四季すべてを取り入れた写真を展示することにしたわけです。

実際に展示した写真たち

実際に展示した写真は以下の9枚でした。

もともとA3ノビを2枚、2L判を5枚の計7枚体制でしたが、初日に来てくださった方の数人から「写真がもうちょっと欲しいかも…」と要望をいただいたので、急遽A4サイズを2枚追加しました。1枚は新作、1枚は2L判で評判が良かったものの拡大です。

α7R V + Carl Zeiss Planar 50mm F1.4

自宅から遠くないところで咲いている桜。今年は満開の時期と悪天候がダダ被りしてて全然撮れなかったな…。

α7R III + Carl Zeiss Planar 50mm F1.4

2022年4月に訪れた四国から、愛媛県・下灘駅の様子。

みんな日中に海をバックにした写真しか撮らないので、もったいないな~と思いながら夕暮れ時に撮った1枚。かなり雰囲気が好きで、A3ノビで展示。

α7R V + Carl Zeiss Planar 50mm F1.4

いつだかの選挙の帰りに撮影した1枚。フェンスに生い茂る緑が西陽に照らされて、妙に幻想的だったのです。

α7R III + Carl Zeiss Planar 50mm F1.4

無くなってしまった、お台場・パレットタウンの観覧車から撮影した臨海新都心。今はもうこの画角から撮れないので、少し寂しさもある。

α7R III + Carl Zeiss Planar 50mm F1.4

京都・嵐山の展望台から撮影した写真。晩夏から秋に向かうあいまいな時期の緑を残せた気がします。

Nikon D810 + NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G (Shot on 50mm)

この写真だけはNikon D810を使っていて、大学1年生のときに訪れた御岳渓谷の紅葉。結局それ以来御岳渓谷は行けてないから、いい加減行きたい。

α7R III + Carl Zeiss Planar 50mm F1.4

暖かい秋がずっと続いてまだ紅葉が残っていた12月の東京。

この写真はα7R IIIの「ピクセルマルチシフト撮影」機能を使って撮った写真で、横が12,000pxくらいある超高解像度な1枚。それもあって、今回はA3ノビサイズで印刷して展示しました。

α7R V + Carl Zeiss Planar 50mm F1.4

四季のなかで冬がいちばん得意ではない(写真的にも、身体的にも)ので、どうやって表現しようかな~と悩みに悩み、モノクロを1枚差し込むことでお茶を濁しました。

α7R V + Carl Zeiss Planar 50mm F1.4

評判がよくて2日目からA4サイズにした、江の島で撮った夕暮れ。この写真も含めて全部デジタルで撮影したんだけど、「フィルムで撮ったんですか?」って聞かれることが多かった。

実際に写真展をやってみて: もっと良い写真を見てもらいたい

さて、2日間の展示を乗り切ったわけですが、実際に写真展をやってみると自分が良いと思っている写真と他の人が良いと思う写真は一致しないなというのを感じました。

具体例をあげると、今回A3ノビという大きいサイズで展示した2枚は、50mmで撮ってきた写真たちのなかでも自信のあった2枚。

でもふたを開けてみると、江の島で撮影した夕暮れ写真の評判がすごく良くて、結果的に2日目にサイズを大きくすることに。普段から繋がりのある人たちだけじゃなくて、たまたま写真展の存在を知って来てくれた人にも評判が良かったので、この感覚は間違っていないんだと思います。


嬉しかったのが、見に来てくれた友人2人が写真展に感化されたのかその足で新宿のカメラ街へ向かい、それぞれカメラを購入したこと。1人は『OLYMPUS PEN mini E-PM1』、そしてもう1人は『Nikon Z fc』だから驚き。

もともと「カメラにうっすら興味があった」という経緯こそあれど、写真展を通して写真の魅力を伝えられたのは、ブロガーとかいう枠を超えた一介の表現者としても冥利に尽きるところ。

これから少しずつ写真を撮るようになって、楽しさのサイクルを紡いでほしいな~と思います。


それともう一つ感じたのは、やっぱり50mm以外で撮影した写真も見てもらいたいなということ。

いくら50mmが一番好きな単焦点といっても、旅行のときにはズームレンズを持っていくことが多いし、50mm以外のレンズで撮影したお気に入りの写真は数え切れないほど。

もちろん作例記事なんかですでにブログで紹介しているものもありますが、デジタルで見てもらうのと実際に印刷した写真を観てもらうのとでは、きっと与える印象も大きく変わると思うのです。

そんなことを考えると、やはり「いつかは個展を…!」となってしまうのですが、個展をやるにはまだまだ量も経験も足りてません。

まずはハードルを上げすぎずに、年に1~2回くらい自分の撮った写真を観てもらえる機会があれば良いなと思いつつ、久々に湧き上がった写真欲を活かして、また色々な風景を撮っていきたい。

あらためて、これからも趣味として写真を楽しみたいなと思った2日間でした。

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